先日更新したブログ↓↓の,Part.2の問題の解説です。
規則性,特に数列の問題で第項を求めさせることは多いでしょう。
だけでなく他のどの数であっても,応用を利かせることができればいいですね。
大問数は2問で,両方とも中学入試にありそうな問題です(知らんけど)。
※上記のブログでの表記は各々⑻,⑼となってますが,今回は2問のみの掲載ですので,「問題1」「問題2」(+関連する単元)で見出し表記にしております。
ちなみに個人的な難易度は,問題1・・・・・・難,問題2・・・・・・普通~やや難 です。
問題1 (既約分数・約数,数列の和)
分母がであるような正の既約分数を小さいものから順に並べるとき,
① 番目の数を求めよ。
② は何番目の数か。
③ ②までに並ぶ数( を含む)すべての和を求めよ。
- 下にスクロールすると解答・解説があります -
問題1 解答・解説
解答 ① ② 番目 ③
解説 この数列に含まれる数を(はと互いに素な自然数)とおく。
が何番目の数かを知るには,の範囲にこのが何個あるかを数えればいい。(したがって,②の方が比較的解きやすい(更新してから気づいた))
②から解く。以下,で以下の最大の整数を表すものとする。
からまでの自然数のうち,と互いに素であるものの個数は,より,でもでも割り切れない数を数えればいい。
ステップに分けて数える。
からまでの自然数のうち,で割り切れる数は,
より,個
からまでの自然数のうち,で割り切れる数は,
より,個
からまでの自然数のうち,で割り切れる数は,
より,個
求める自然数の個数は,である(ベン図を書くとわかる)から,
より,個
したがって,②は,番目の数である。
③ までの数の分子は全てと互いに素な数である。
よって,求める和の分母をとすると,分子は,
(からまでのすべての自然数の和)
(からまでのすべてのの倍数の和)
(からまでのすべてのの倍数の和)
(からまでのすべてのの倍数の和)
として,で求められる。(重複分)
よって,③求める値は (答)
① ②の計算過程を利用する。番目の数は,以下の式を満たす;
.
となるときのを求める。が大きくなるほどは大きくなる。
の増加量に対するの増加量を考える。を代入すると,
よって,が増加すると,は増加する。
②より,のときであるから,増加させるためには,を増加させる必要がある。
を代入すると,
.
よって,は番目の数である。また,
より,はでもでも割り切れないから,この数列に属する。したがって,①番目の数は,である。
(一言)もう少し簡単な解き方ないですかね。①の実験の手数はなるべく減らしたいですね。
「互いに素」系の問題を発展させた問題です。和を求めるのはかなり難しいと思います。
問題2 (整数を並べてできる数,桁数)
からまでの整数を以下のように並べてできる整数を考える。
① 数の十進法での桁数を求めよ。
② 数の桁目の数を求めよ。
- 下にスクロールすると解答・解説があります -
問題2 解答・解説
解答 ① 桁 ②
解説 数を以下のように区切って考える。
このとき,左端の組に並ぶ数はからまでの整数すべてであり,
その桁数は桁・・・・・・・・㋐
左から番目の組に並ぶ数はからまでの整数すべてであり,
その桁数は桁・・・・・・・・㋑
左から番目の組に並ぶ数はからまでの整数すべてであり,
その桁数は桁・・・・・・・・㋒
右端の組に並ぶ数はからまでの整数すべてであり,
その桁数は桁・・・・・・・・㋓
したがって,①数の桁数は桁 (答)
また,桁目の数は,左から番目の組に含まれる。
左から番目の組は桁目から始まり,並ぶ数は桁の整数である。
左から番目の組を,さらに,以下のように分ける;
このとき,を自然数として,左から番目の組に含まれる数は,
である。さらに,左から番目の組の右端の数は,桁目の数である。
であるから,左から番目の組の右端の数が,
桁目の数である。よって,左から番目の組の左端の数が,求める数である。
左から番目の組に含まれる数はであるから,この左端の数は
② (答)
(一言)群数列ですね。類題では,「の数を数えさせる」「各桁の数の和を求めさせる」などがありそうです。桁数を求めるだけなら簡単な部類だと思います。
(余談)2023関連の計算問題
前回の記事には2023関連の計算問題を載せようと思っていたのですが,いい問題が浮かばなかったので見送りました。が,今回の記事を書いている間に思いついてしまったので,こちらも載せたいと思います。算数っぽく見えますが,高校入試用です。
問 を計算せよ。
解説
とおくと, であり,
(答)
(一言) なので勘で解けるかもしれません。おそらく難しく見えるのは,
わざわざをに書き換えているからでしょうね。
(再余談)ついでに,こいつも対策しておきますか...?
問 をで割ったときの余りはに等しい。
不定方程式の整数解のうち,が正で最小のものは
アイウエオカキクケコサシスセソタチツテ である。
※この問題の解説は時間の無駄なのでしません。Wolframとかに入れてみてください。